私たちが主体的に社会運営を行っていかなければならない

私はうつ症状によって日本社会の主流から弾き出されてしまったけれども、うつ症状に陥っていないときには、色々と思うところがある。何故、我々の世代は社会運営の主体となっていないのであろうかと。国家運営であれ、企業の意志決定であれ。肉体的にはピークを過ぎていたとしても、十分に社会経験は重ねているはず。私たちが主体的に社会運営を行っていかなければならない。

私の同世代は一体何をしているのだろう。私は現在41歳で、私と同年代の多くはバブル全盛期に企業に就職している。私自身は留年したり大学院修士課程に行っているうちにバブルが崩壊してしまったけれど。求人は一気に少なくなったが、それでもまだロストジェネレーションと呼ばれる世代ほど酷かったわけではない。多くの人たちは多額の収入を得て、また家庭を持っているように思う。豊かな時代を過ごしていて、現在の不況にも、生活を切り詰めれば特に問題なく暮らしていけるはずである。彼らは満たされているのだろうか。少なくとも物質的には満たされているはずである。世の悲惨は他人事なのだろうか。

私は心を患ったことから職を辞め、新しい職を得られずにいる。そのこと自体は、客観的に観れば仕方のないことだ。ただ、社会の主流から外れてしまって労使から距離を置いているので、思うところはある。国家運営のでたらめさにも思うところはある。今の私にはお金は無いけど時間だけはあるからそう思うのかもしれないが。それは、我々の世代が政治のシステムに意識的に参加してこなかったから、今現在、自分たちの状況を反映した政治政策が実施されないのだなあと。

我々の世代は、上の世代が政治的に敗れた後に現れたためか、政治システムに対して無関心だった。バブルの時代に育ったので、価値観の中心はお金だった。個人が独自に幸福を追求してきた。けれども、そんな時代はもう終わったのだ。個人が独自に幸福を追求しようとしても、もはや無理なのだ。個人だけでなく、人類という種自体が自身の生存環境を自身の生命活動によって大きく損なっていくようになった時代なのだ。

私たちはお互いにコミュニケーションを取って、共同で主体的に社会運営を行っていかなければならない。全体が良い方向に進むように、意志交換していかなければならない。我々の世代は、十分に社会経験を重ねている。物事の良い面、悪い面をある程度把握しているはず。その経験を元に、我々が主体となって動かなければならない。政府に責任を押し付けるのではなく、私たちが政治システムの実権を握らなければならない。

時間はかかるかもしれない。それでも、他人のせいにして何もしないよりはマシだ。